夏こそビオトープ

【ミミズ獲り】

 夏が近づくと、ビオトープの動きが活発になります。子ども達は、朝からコンテナを引っ張って亀とヒキガエルのエサになるミミズを、近くの畑や山に取りに行きます。ダンゴ虫やワラジ虫も何百匹と獲ってきます。(ヒキガエルの子どものエサになります。)亀は、ミミズを喜んで食べます。その様子をねんねこの子ども達も含めて、みんなでじーっと見ています。こういう時、子どもはあまりしゃべりません。けっこう静かで緊張感のある空気がそこにあります。よくイルカショーやアシカショーなどで、エサのイワシを食べるのを歓声をあげてお客さんが喜んで見ているのを私達は知っていますが、ライブラリーの子ども達はひたすら息をのんで、目を凝らして、亀がミミズを取り合いして食べているのを見ています。

コオロギ、ムカデ、アブラ虫など動くものは全てエサになりますので、捕獲隊は毎日のように出かけます。生物を飼うというのは、本当に真剣で大変なことなのです。子ども達は、当然のように毎日園の周辺を歩き回り、そして亀の食事を息をのんで見守ります。

 

【第2ビオトープ】

 クサ亀は雑食ですので、ビオトープの中のフナやドジョウやイモリ、その他小さな水生生物を全て食べてしまいます。子ども達は、全員に名前をつけて可愛がっているのですが、私は大事にしていた緋ドジョウを全部食べてしまったので、怒って結局クサ亀だけの第2ビオトープを隣に作ることにしました。石亀は草食ですので、池に残します。

学校終わりの小学生達が、手掘りで毎日固い土をちょっとずつ掘って池になる大きな穴を作りました。フェンスは、基礎と金網が必要ですので、プロのサッシ業者にお願いしました。業者の人は、「亀のフェンスなんてはじめてだ」と笑っていました。大きな穴にコンテナを入れて、仮設のクサ亀ハウスを作ります。土に上がるので、腐葉土を入れて卵を産めるように段取りもしました。本当は、これ以上増やしたくないのですが、卵から孵化するのを見るのもいいかなと思います。透き通った甲羅の赤ちゃん亀もキレイで見せてやりたいとも考えています。子ども達は、こういう労働だと文句も言わず、粘り強く続けてくれます。家の手伝いをせず、お母さんの言うことは聞かなくても、せっせと固い土を強力しあって掘っているのは、可愛いものです。

 

【青だいしょう】

 6月25日の朝は大騒ぎでした。1m以上もあるシマヘビ(?)を小学生が持ってきたのをみんなでさわって、首に巻いて、あそんでいました。

赤西先生曰く、「これは青だいしょうだ。色は割と白いけど、顔を見たらわかる。りょう(小学生のこと)は4年生にもなってシマヘビと青だいしょうの区別もつかんのか。」「おっ!やっぱりダニがおる。1匹2匹・・・弱ってしまうからダニをとっといてやろ。」と、ヘビの蛇行の動きを説明していた子ども達に、今度はダニの見分け方と取り方を教えます。

後で聞きましたが、「区別もつかんのか!!」と突き放されたりょう君は、涙ぐんでいたとか・・・。

シマヘビと青だいしょうの区別を間違えたことを指摘されて涙ぐむなんて、「いいなぁ~」というのが私の印象です。しっかりとその世界にのめり込んでいないと、そんな気持ちにはならないでしょう。「フ~ン」で終わってしまいます。そのあともりょう君は、赤西先生の後を尾いてビオトープをのぞいて、「あぁでもない、こうでもない」と、2人で話していました。

 

【向かう力】

 「一生懸命になれることを見つける、持っている」というのは、素晴らしいことです。それは、大人にとっても子どもにとっても・・・恋愛と同じでしょう。人を好きになると、空気の色まで変わります。毎日が生き生きして、自分の色に染め上げるなんて、本当にかけがえのない力を得たことになります。

先日のカナカナ学習会でお話した「向かう力」というのは、まさしくこのことを言います。

父親学習会で経験していただいた「汗」も同じことです。子どもも大人も、「向かう力」を充分に発揮できる「何か」を見つけて生活したいものです。生きる喜びは、そこに生まれるのでしょう。

今朝も、大切にしているイモリの腹を食いちぎっていた亀に、前川園長が「何てひどいことをするの!!」とビックリして怒っていました。ひどいことをするのは、いつも同じ亀です。子ども達は、それに「リッシー」(理事長)と名前をつけて可愛がっています。私はあまりおもしろくありません・・・。

2018/07/23