「グループ懇談会の秘密」
5月のクラス別懇談会はご苦労様でした。長時間でしたので、お疲れになったでしょう。
初めての方は雰囲気がわからず、「何を話してよいかわからなかった。」「家に帰ってから、あれを聞けばよかった。これも・・・と思い出した。」と、後日感想を頂戴しました。
多くの人の前で、自分の子どものこと、自分の家族のこと、自分自身のことを話すのは、むつかしいものです。しかし、話すことで「考えがまとまる」。聞くことで「考えが深まる」。ということはあります。
中途半端な儀礼辞句や世間一般の常套句ではなく、本音できちんと向き合って、わきまえて、このようなおはなし合いができることは大切です。自分を振り返る重要な機会ともなります。
グループ懇談会は、単に子どもの育ちの情報交換会ではありません。その背景をきちんと分析したり、理由を明らかにしたり、今後の方針を定める意義のある会です。従って、時にはどうしても一歩踏み込んだ内容になる時もありました。
しかし、いつでも、どこでもそうですが、私達は誰も否定しません。反省を求めることもありません。まずは、子どものきちんとした理解が大切と考えます。そして、その理解内容を保護者の方と共有したいと思います。
たった2年間、3年間といえども、子どもの育ちはとても複雑です。多様です。一律にまとめて「子どもは・・・」とは言い切れません。
また、子どもは可塑性の高い存在です。これから、どんな風にでも変化していきます。できれば自分らしく、自立して、充分な体力を持って、挑戦するが危険を回避できる知恵を持った人間になって欲しいと願います。
先日の親子フェスティバルに参加していたニュージーランドの学校の先生達が言いました。
「この学校(子どもライブラリーのことです。)の親は、みんな真剣にゲームをするんだ。すごい・・・・・」
ニュージーランドの学校でも、子どもと共に楽しむという学校行事はむつかしいようです。多くは、「子ども達が活動しているのを周辺で、スマホを見ながら応援しているというスタイルだ。」と、嘆いていました。
子どもライブラリーは、いつも子どもと同じ経験を保護者に求めます。知らん顔で子どもの活動を見ているだけというのは許されません。それには、大きな理由があります。
「子どものことは子どもに聞け」と、いつも学習会でおはなししています。真剣に本当にわが子がわかりたければ、わが子の視点で同じ物を見て、わが子が体験したことを共に経験することが大切です。
子どもを理解することは、大人であれば簡単にできるというわけではありません。巷の子育て情報やスマホの提供情報に、あなたの子どもを言い当てた本質はありません。
また、「子どものことを理解することなど、大人の社会生活と関係ない」と割り切って、素知らぬ顔のあなたに、社会を見通す力は育ちません。
子ども理解は、子どもと同じ道を辿った時に、初めてあなたに見えてくるものです。まずはやってみましょう。そのあとで、私が説明します。その後、考えてみて下さい。子どもライブラリーは、みなさんにとって、めんどくさい所だと思います。グループ懇談会で、その気配を感じていただけたことでしょう。
次は、父親学習会があります。これまた、ただの学習会ではありません。おもしろがって、是非参加して下さい。得意であっても、苦手であっても、一切問いません。子ども理解のための活動は、自分理解のための活動だとわかるでしょう。チャンスは挑戦して下さい。お待ちしています。
(追記)
ニュージーランドの小学生と学校関係者44名は、27日の朝に帰国の途につきました。姫路駅で多くのホームステイファミリーに見送られて、みんな笑顔でした(時々涙顔)。滞在中あわただしい出入りにご協力いただき、ありがとうございました。
7月後半には、姫路から34名の小学生がNZ訪問に出発します。すばらしい体験旅行になることを願っています。
2024/06/10