カナカナ学習会って?
カナカナ学習会って?
今年度最後のカナカナ学習会になりました。今年は、皆さんが出席しやすいようにと、土曜日をできるだけ実施日として工夫をしてきました。カナカナ学習会は、25年以上続いています。また、カナカナ通信も同じくらい長く読まれています。すごいですね。
私は、子育て中の親にとって、意味のあること、必要なことを中心にお話をしてきました。特に、小さく子育てがまとまってしまわないように、視野を広げるいろいろな分野の話をよくします。また、手間のかかる子育てはやがて終わりますが、それからも家族の関係は長く続きます。親としてだけではなく、社会の大人として生きるということもあわせて話しました。大切なことは繰り返し言いますが、同じ話はできるだけ避けて、皆さんが退屈しないようにしました。いつもライブリー(Lively)であることを心がけています。言葉は生きていなければ心に届きません。みんながよく使うすぐに共有できる言葉は、テンポはいいのですが、薄いと思います。すぐに忘れないで、じっくりと心に残り、やがて成熟して輝きを持つような内容や言葉を選んだつもりです。
全国の講演会で招かれて、年間かなりの回数を動きます。多くは先生たち(特に公立)への講演が多いのですが、時々保護者向けへの依頼が入ります。全国的に保護者の子育て勉強会というのは不評です。また、責任出席で、主催者が無理矢理人を集めた会場は、私語が多く行儀が悪いです。その理由をあちこちで拾ってみました。
「子育ての話を聞くのなんてめんどうだ」
「どうせ聞いてももっともらしいことばかり」
「親としてするべきことを説教されるのはしんどい」
「話を聞くのは退屈。もっとおもしろいことが好き」
「親同士で子どもの話をするのは苦手」
「人が集まるところは避けたい」
「もっと簡単にすぐに役立つことを知りたい」
「考えるのは好きではない」
「子どもはほんとうは、それほど好きではない」
「家族のことより、自分のことがよくわからない」
「私だけがしんどい。誰も助けてくれないのに・・・」
どうですか?なるほどと思えるでしょう。私もそう思います。勿論、熱心に勉強しようとされている方はたくさんいらっしゃいます。まじめに話を聞く方も多いです。しかし、一部とはいえ、以上のような言い分があることも事実です。その熱心な方と、そうでない方と、ゴチャマゼになった会場で私は話をするわけです。なぜか、こういう時にファイトがわいてきます。そして、90分、
120分の後、皆さんの気持ちが、子どものことや自分のことを考えて、真っ直ぐにこちらに向き直るのを感じて終わるのが一番充実した瞬間になります。
カナカナ学習会は、皆さんにとってどうだったでしょう。出席表を見ると、出席される方と、欠席される方が偏っているのが分かります。興味のないことに関心を無理矢理持たせようとするのは、子どもライブラリーのやり方ではありません。出欠を選ぶのは、自由でいいと思います。でも…というのは、しつこさではありません。カナカナ学習会は、いろいろな意味でおもしろいですよ。上記した「うんざり」とした講演会とは違います。
私は皆さんに、「見えないものを見る」ことの大切さとその方法を語ります。「見えないものを見る」なんて、おもしろそうでしょう。カナカナ学習会は、単純な子育て学習会ではありません。「聞き逃したら勿体ないよ」といううわさを信じて、欠席の多い方は、次年度は是非参加してください。皆さんが出席しやすい曜日をできるだけ選んで、託児も充実させるようにしましょう。お待ちしています。
さて、親子ミュージカルです。今年度は、東日本大震災から、ほぼ1年。特別な思いを込めました。初めての方には、これだけはお伝えしておきます。
「親子ミュージカルは、「子どもの発表会」ではありません。それじゃ、何なのか?ぜひご覧ください。ライブラリーの子育ての真髄にふれることができますよ」
2012/02/24