積読(つんどく)を解消する
毎年8月は、「積読(つんどく)」を解消する月にしている。読書中に汗が流れるので、
ソファも椅子も1時間もすると、グッショリと濡れてしまう。日陰を求めて折りたたみ椅子を抱えて、ウロウロする。熱いお茶とコーヒーは欠かせない。
今年は、中国全史(上・下)(マイケル・ウッド著)、サピエンス全史(上・下)、ホモデウス(上・下)(いずれもコヴァル・ノア・ハラリ著)、さらに赤ちゃんの心と体の図鑑(デズモンド・モリス著)を選んだが、暑さのせいで集中力が続かない。(絵本「あつさのせい」(スズキ・コージ著)は、暑い夜におすすめの一冊だ。不気味に笑える。)
万遍なくと思っているが、結局自分が興味のある、時間を忘れられる本から読み続けてしまう。後に残るのは・・・・・。再び「積読(つんどく)」にならないように奮闘中。(後に残る本は脳細胞がこわれるのが早い。すぐに眠くなる。私の場合は、調子良く読んでいて、突然眠ってしまう。しかし、殆ど同じ時間の長さで目が覚める。見事にこのサイクルは変わらない。赤ちゃんと同じ。赤ちゃん返りをしているのか?)
エアコン空調で室内を快適にする発想はない。夏は戸外の直射熱、室内の熱、風がある時の熱、日陰の熱、日陰で風がある熱。と、すべての熱(気温)が場所によって微妙に違う。その刺激が脳細胞を単一にならないように活気づけてくれる。体内温度と、オーバーした時の放射熱(すなわち汗)と、皮膚感覚のバランスが脳内環境を整える。たとえば、感覚統合の一種のようなものだろうか。それが感性を高め、想像力を豊かにしてくれる。・・・と、私は体験的にそう信じている。(しかし、科学的根拠はない。)
エアコンによって作り出された快適空間は感覚を鈍らせる。情報に依存して心を閉鎖的にし、横着になって怠け者になる。・・・と私は思っているが、皆さん気にすることはない。(やっぱり根拠はない。)
さて、先日9月からのレクチャーのテーマが他園から送られてきた。次のような子どもの問題行動を解決する手立てを教えて欲しい。という依頼が添えられていた。
(3歳以上)
・やった事を「やってない」と親に嘘をつく。
・失敗するのが嫌なのでいつも気を張ってしんどそうだ。
・一方的に話し続けて、こちらの言うことを聞かない。
・習い事をしていて、できるのにその場では絶対にしない。
・赤ちゃんがえりが激しい。妹より甘える。母親にくっつく。指をしゃぶり、ウソ泣きをする。
・YouTubeばかりみている。時間を守らない。取り上げると泣いて暴れる。
・思い通りにならない、嫌なことに癇癪を起こす。機嫌をそこねないように必死になって親が気を使う。
・負けず嫌いでできないことを認めない。家でゲームをする時は子どもが勝つようにしている。
(3歳以下)
・わざとママをたたいて反応を確かめようとする。 ・言うことを聞かない。無視する。
・思い通りにならないと物を投げる。叩く。 ・注意しても笑っている。 ・発語が少ない。
・友だちに手を出さないか心配。 ・野菜を食べない。 ・米しか食べない。
・座って食べない。ウロウロする。 ・夜寝てくれない。 ・夜泣きが激しい。
・指しゃぶり、爪かみ、タオル
主なテーマを抜粋したが、全ての問題行動に答えは用意されている。
しかし、解決できるかどうかは約束できない。生活の中には「わかっちゃいるが・・・できない。」ということがたくさんある。答えはあっても自分自身や自分の家族ができるかどうかは別問題だ。
ひとつの答えを中心として、自分にできる解決法を見つけなければならない。それが「生きる力」ということだ。「生きる力」は電気のつくりだした快適空間からは生まれない。
横着で怠けている鈍い感性のままでは、目の前に答えが並んでいても選べない。
「災害級の暑さ」ということらしい。暑さは連日「危険指数」を示している。しかし、これらはすべて客観的な情報にすぎない。情報は参考になるが、自らのすすむべき道の指針ではない。子どもの問題行動も同じこと。個人差、家庭差がある。答えを鵜呑みにせず、自らが判断して選ぶ力を持ちたいものだ。
9月のレクチャーでは、その画一的でない多様性を持った「生きる力」としての答えこそを、皆さんに伝えたいと考えている。
もう一言・・・・・
準々決勝でスウェーデンに敗退した「なでしこジャパン」。N.Zは何を見ても、聞いても、思いは特別だ。キャンプ地のクライストチャーチは、日本でもよく知られた観光地。1戦目のハミルトンはワイカト川のほとりの美しい街(なつかしい)。2戦目のダニーデンは、南の島の一番端の国立大学の街(日本とは真逆。南極に近くなるので寒い)。そして、オークランド。準々決勝のイーデンパークは、市内Mtイーデンのふもとのラグビーで超有名な天然芝のスタジアム(私達は学校交流で32年間この街と人々のお世話になっている)。
試合は、前半日本は固くなっていたか?スウェーデンの技術の高さが際立っていた。負けたとは言え、試合が終われば「ノーサイド」(これはラグビー用語)充分にハラハラ
ドキドキさせてもらった。来年2024年からニュージーランドの学校交流を復活させる予
定に弾みがついた。素晴らしい試合の数々をありがとう。
2023/09/12