CHILD LIBRARY 子どもライブラリー

親子フェスティバル =手加減と配慮=

 

 グループ懇談会が終わりました。皆さん、長時間になったので、お疲れになったと思います。「堀ゴタツ」のテーブルだとよかったのですが、床に直接座るのは、それだけで体が緊張して疲れるものです。途中からリラックスして、背中を壁に押し合てて足を伸ばされる方もありましたが、いずれにしても頭の中はフル回転で気を抜くことのできなかった3時間になりました。
 先生達は、当日までにチームで何度も話し合い、レポートをまとめ、さらに話し合いと、子どもの分析と理解をすすめてきました。まとめたレポートを、緊張して早口で読み終えるだけの先生もいました。言い切った内容が端的すぎて厳しく聞こえているかな?と心配する時もありました。しかし、短く、子どものことを話す内容はともかくとして、その何十倍も子どものことを話し合ったことは事実です。そして、終わったあともホッとするどころか、「これでよかったのか?」と先生達はますます子どものことを考えるという、困難であっても粘り強く取り組まねばならないという日々が続いています。

 

 私は、すべての子どもの話し合いに参加しました。ある年はきちんと適確にと思い、言葉を重ねると、「理事長、厳しくて何人も泣いたよね」と終わったあとに言われ、人気が落ちました。また、ある年は丁寧にと考え、相手に合わせると、「理事長、今年は手を抜いてるよね」と言われ、もっと人気は悪くなり・・・という有様です。どんなことにもひとりひとりの子どもの育ちや保護者の考えは違いますから、仕方ありません。いつも答えのない難題と汗流して取っ組み合っている気分です。
それでも、グループ懇談会が終わって、先日の親子フェスティバル。会場に来られる家族とする朝のあいさつは、何やらさわやかでした。懇談会に来ていなかったお父さんも、あっさりニッコリとあいさつをしてくれました。おそらく家庭で、「懇談会でこんな話が出た。あんな話を聞いた。自分の子どものこんなことを知った。そして、理事長はひどいよ・・・」とつぶさにお母さんからお聞きになったのでしょう。そして、我子を一緒に考える時間を共有されたのだと思います。その話の内容が我子の理解につながればつながるほど園との距離も縮まったのでしょう。そんなことを想像して、私に対して、旧来からの知人のようにフレンドリーにあいさつをしていただけたのは、うれしかったです。
私は、「子どもはつくられる」と言う一方で「親も子も否定しない」と心掛けています。そして、ひたすら皆さんが上手に「子どもをつくる」ということのお手伝いをさせてもらうと決めています。

 

 子育ては、途切れることなく続きます。当然喜んだり落ち込んだりはあります。
しかし、「途切れない」ということの価値は忘れないようにしたいと思います。「途切れない」から忍耐を生み出し、視野を広げ、多様性を作り出します。「途切れない」から煩わしさと愛おしさが背中合わせであることを発見し、時間の経過を味方にして、安心と絆を、深く、強くしていくと考えています。
ループ懇談会!!これほど子どものことを考える時間を持つことはないでしょう。そのことを一緒に体験できたことを、そして「先生が先生になるための」貴重な機会を、与えていただいたことに感謝したいと思います。

 

 それにしても、親子フェスティバルのハンターは、すごかったですね。みんなヘトヘトでまったくつかまらなかった。次回は、ハンターを増やしましょう。また違った展開になるでしょう。
雨が降り始めて、ドッチボールはためらったのですが、「エーイ、どっちみち濡れてるし!!」と始めると、「エーイ、どっちみち・・・」と思っていた奴がいっぱい集まりました。おもしろかったです。みんなビショビショ状態に近かったですが、盛り上がりました。子どもライブラリーらしいドッチボールでさわやかでした。「子どもが風邪をひいたらどうするんですか!!」と苦情もきませんでした。(やっぱり子どもライブラリーです。)
みんな手を抜かず思いっきり投げて、ボール2個ですからどこから飛んでくるかわからずドキドキして、逃げ回って(おそらくトーマスの投げたボールにあたったあのお父さん・・・青アザになっているのでは?)とにかく、大人から子どもまで大さわぎでおもしろかった。
しかし、最後に残った逃げるのが上手な小さな子どもに、とどめの一撃を投げつけるお父さんのやさしかったこと。大さわぎの中でも子どもに配慮できるのがすばらしい。手加減はダメです。誰でもできるし、おもしろくない。子どもを馬鹿にしている。でも、あの時のお父さんのように大人の分別がそこに感じられる。配慮は、誰にでもはできません。子どもといっぱいあそんで、本気になってあそんで関わり、子どもをよく理解できた大人ができる分別だと思います。
誰にでもできる手抜きの大人ではなく、分別を持った子どもにとって魅力的なお父さん、お母さんを目指してください!!
6月のカナカナ学習会は、グループ懇談会のまとめ、総集編です。感想のレポートも予定しています。休むなよ~!!

2016/06/07